9月23日(月)「金正恩タブー犯し、習近平堪忍袋の緒が切れる…政権交代突入か」
北朝鮮の対中国関係が悪化している。中国人民解放軍創建97周年行事には世界中の国々の軍隊から代表が参加しており、韓国軍代表も当然参加したが、北朝鮮からは参加がなかった。朝鮮戦争で共に戦った血盟関係の中国人民解放軍の記念日を北が無視したのはなぜか。その原因の1つは、中国安全部が金正恩の健康に関する内部報告書を作成し、金の寿命は3年ほどだと主張したことだ。2023年8月に金が中国の病院で血管に関する緊急手術を受けた際に入手した身体情報に基づくものだ。もう1つの原因は、ロシアからの武器提供要請に応えるため、北が武器製造ラインの刷新に必要な資材を導入しようとしたところ、中国がこれを押収し、その他のあらゆる物品の輸入をも阻止していることだ。今年に入って、金正恩は非公開ではあるが、「中国は5千年の宿敵だ」と発言したり、中国の仕打ちに対して「屈服するな、勇敢に戦え」と指示したりしている。今後、北朝鮮の体制転換を促すためには中国と韓国が協力することが重要になっていくだろう。
9月24日(火)「北朝鮮外交官、集団亡命?欧州、東南亜、アフリカで脱北相次ぐ」
駐キューバ外交官の李イルギュ参事の脱北以降、7人もの外交官が脱北(北朝鮮からの離脱)に成功している。このうち3人は米国に入国し、4人が韓国に入国したと見られる。彼らの多くは家族を含め安全が保障されているわけではないため名前などは明らかにできないが、ヨーロッパやアフリカの国々に駐在していた外交官である。北朝鮮の在外公館はほとんど機能不全に陥っており、他の外交官らも機会を掴めていないだけでほぼ全員が脱北の準備をしているものと思われる。これまでは外交官が北朝鮮を支えてきたが、いまや派遣した外交官は逃げようとするし、国外に派遣できる人材もいないという状況だ。
9月25日(水)「韓国、かつてない危機!国家裏切るスパイの蛮行を告発!」
労働党秘書だった故・黄長燁(ファン・ジャンヨプ)氏が南北統一の条件について語ったことがある。①北朝鮮の人民軍が瓦解して兵士が武器を手に軍を離脱し、②北朝鮮と中国が仲たがいし、③南側の統一への雰囲気が盛り上がり、統一主導勢力が積極的に動くという3つの条件が揃った時、統一が実現されると。今や①と②の条件は満たされ、残るは韓国である。最近、従北左派の任鍾晳(イム・ジョンソク)は金正恩の南北二国家論への方針転換を受けて「統一を30年後に延期しよう」と発言したが、既に文在寅(ムン・ジェイン)政権は、米軍の撤退を導くために朝鮮戦争の終戦宣言を主張し、対北ビラ撒布禁止法を制定したり脱北者を北に送り返すなど、終始、金兄妹の言うなりになっていた。韓国の左派は信用できないが、右派政治家(現与党)も頼りにならない。今や統一を願う韓国市民が集結するしかない。9月28日(土)には臨津閣平和公園で休戦ラインの北側を守る兵士たちに向け統一を願う声を届ける「コリアンドリーム統一実践大行進」という大規模な行事を計画している。
9月26日(木)「中朝一触即発…金正恩のお抱えスパイ、瀋陽領事館を急襲!」
党組織指導部特別監察団が中国の在瀋陽総領事館を急襲し、全職員の携帯電話をデジタルフォレンジックによる徹底調査を行った。あらゆる北朝鮮の内部情報が中国に漏れていることを察知した金正恩指導部が、国家保衛省が掌握している総領事館を疑い、緊急調査を行ったものだが、公私を問わずあらゆる情報が集約されている携帯電話を調査した結果、何が起こるかは計り知れない。
9月27日(金)「北住民ら大災害情報に驚愕…工場も町も住民もまるごと消えた!」
7月下旬の豪雨で慈江道(チャガンド)一帯が大被害を受けたことは本放送が国内でもいち早く伝えたところだが、その後の情報によればミサイル基地をはじめとする多くの軍需工場は完全に壊滅状態にある。金正恩は、同じ洪水被害地でも鴨緑江(アムノッカン)下流の新義州(シニジュ)に30万人の突撃隊を派遣したが、鴨緑江上流の慈江道はほぼ手つかずの状態にある。金正恩も慈江道には足を踏み入れられないため、平壌近郊の降仙(カンソン)ウラニウム工場を訪れ、核施設を誇示するかのように映像を公開している。ロシアのショイグ長官の平壌訪問も、ロシアが要請している武器供給が可能なのかどうかを確認するためのものと思われる。
9月28日(土)「前代未聞の事件発生…金正恩の分身までが完全崩壊!」
日本の朝鮮総連が崩壊しつつある。かつては在日コリアンの多くが所属し、社会主義思想を信奉し、北朝鮮に莫大の資金を献納していた。60年代は朝鮮総連のほうが民団より勢力があった。姜代表の祖父母と父も京都に生まれ、1963年に万景峰号で北に渡った元在日コリアンだ。北に送られた人々が過酷な状態に置かれていることは、少しずつ伝わっていたが、その実態が明らかになっても一切責任を取ろうとしないのが朝鮮総連という組織である。現在、朝鮮総連中央本部には「統一という言葉を消せ」という方針に対する抗議の電話が相次いでいるという。朝鮮大学校の学生も総連の幹部も、これまで何のために活動してきたのかと、アイデンティティの崩壊に陥っており、組織は空中分解状態にある。金日成・金正日が二代半世紀にわたって日本国内に築きあげてきた巨大な親北組織は金正恩の愚かな政策転換で瓦解してしまった。ここまで翻弄されたなら、これまで総連に残っていた人々も組織を解消し、北朝鮮政府と手を切って、北に渡った家族、親戚縁者まで合わせれば100万に上る同胞たちの自由と人権のため、ひいては北朝鮮住民全体の自由と人権のため協力しようではないか。
9月29日(日)「平壌・恵山・新義州で武器を手に?北政府指示文で緊急事態発覚」
北の一般住民が人民軍の武器を盗んだり、水害が起きた際、流れてきた武器を隠し持つなど、武器に関する不祥事が頻発しており、武装闘争の危機が囁かれている。韓国の統一研究院によれば、北朝鮮の刑法を分析したところ、もともと死刑罪は11種だったのが2022年5月の刑法改正で、爆発物や武器・弾薬を作ったり保持したり他人に渡す行為や反国家扇動といった5種の犯罪が死刑に追加された。これは北の抵抗勢力が以前は棍棒や鎌やナタを振り回すのが関の山だったが、いまや銃や爆発物などの武器を使用する段階に入ったことを意味する。2017~2019年の北の組織指導部の内部文書には、近頃平壌市中心部で不法銃取引が拡散しているという内容がある。金正恩政権に入ってから5000人以上が死刑や政治犯収容所送りになっており、これに恨みを持つ親族などもいる。金正恩が特殊部隊の射撃訓練を視察するのに974部隊(親衛隊)が射撃訓練中の兵士の頭に照準を合わせている姿が公開されたが、武器を持つ勢力をいかに警戒しているかがわかる。
「ピョンヤン24時」ダイジェストについて
姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。
姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。
邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)