2025/9/29(月)「金正恩専用機詐欺事件の犯人逮捕!」
2018年に北朝鮮に金正恩専用機を格安で提供すると言って詐欺を働いた中国人ブローカーが逮捕された。2018年は文在寅が金正恩を盛んに持ち上げ、国際舞台に引っ張り出した頃で、北朝鮮でも金正恩専用機が必要だと考えていた。現在もロシアから贈られた「チャンメ1号」という専用機があるが、あまりに旧型なので1度だけ乗ったきりなのだ。そんな折、長年取引をしてきた中国人から金与正に、1億2千万ドルの飛行機を半額以下で譲るという提案があり、それなりに調査・確認もして購入することにしたのだが、契約金の1千万ドル相当の金塊・現金を持ち逃げされたのだ。このブローカーが約8年ぶりに捕まったわけだが、既に持ち金はなく、中国政府にしても、この件で直接被害を受けたわけではないため強力な対応をするわけでもない。結局、北朝鮮の泣き寝入りで終わった事件だった。

2025/9/30(火)「訪中の際に外国記者に取り囲まれた金ジュエが見せた反応」
先般の訪中の際の様子から、金ジュエは女王教育を受けた後継者でも何でもないという実体が明らかになった。金正恩は妻の李雪主を置いて、娘のジュエに通訳までつけて連れて回ったが、晩餐会場に向かう際、外国の記者たちにマイクを向けられて何も言えず、怯えた様子で通訳の後ろに隠れてしまった。北朝鮮国内でこそ高官までがへこへことへつらうため、まるで自分が女王になったかのような錯覚を覚えただろうが、国家指導者となるにはどう振舞わなければならないかさえ教えられていない、ただの子供だったことが満天下に明らかになった形だ。

2025/10/1(水)「泣く子も黙る北朝鮮暴風軍団25人がウクライナ軍8人の襲撃で全滅!」
北朝鮮の偵察総局暴風軍団と言えば、1人で百人を倒すことができる特殊部隊、無敵の軍隊として名を馳せているが、最近、暴風軍団の情けない実態が暴露された。金正恩が涙しながら戦死した派兵を英雄と称えていたその頃、ウクライナで自ら投降した2人の兵士がいたのだ。そのうちの1人は第7歩兵旅団の夜間偵察業務を担う部隊所属だという。その数日後、8人のウクライナの特殊部隊に塹壕を襲撃されて25人の北朝鮮特殊部隊が全滅するという事件が起きた。これらの不祥事に北朝鮮総参謀部は慌てふためいている。暴風軍団は鋼のような肉体を誇り格闘技に優れているかもしれないが、実戦では状況を立体的に判断し、的確に動いてはじめて特殊部隊としての価値がある。(2025/9/20付動画の再放送)

2025/10/2(木)「北朝鮮から韓国在住の脱北者に支援を要請する電話が殺到」
現在、平壌、黄海道、新義州など北朝鮮各地から、支援を求める電話が相次いでいる。以前、1ドル8千ウォンだった北朝鮮ウォンが、1か月ほど前に3万6千ウォンに暴落したとお伝えしたが、現在は4万3千ウォンまで下落しているという。住民は物を買おうにも買うお金がないため、ニセ金が横行している。これに対し北朝鮮当局が住民に向け「ニセ金発見時の処理方法について」という「布知文(指示文)」を出した。ニセ金を使っている人を見かけた時は、その人物の身分証等を取りあげて当局に届け出よというものだ。裏を返せば全国的にニセ金が蔓延しているということだ。秋の収穫期を迎え、米が出回るはずの現在、米を買えずに餓死する人が続出しているという。韓国には約3万3千人の脱北者が暮らしているが、彼らのところに「お願いだから助けてくれ」と哀願する電話が後を絶たないという。今は「苦難の行軍」の時より苦しいという。中国と疎遠になっていた金正恩が習近平の呼び出しに止むなく応えたのも、北朝鮮経済がにっちもさっちもいかなくなっているからだ。中国としては、北朝鮮を支援するには条件がある。それは改革開放政策を取り入れることだ。しかし、改革開放すれば金一族は地獄に落ちる。このままでも地獄、改革開放でも地獄、もう選択肢の無いところまで追い詰められた北朝鮮を、根腐れした大木が強風で倒れるように、誰かがひと押ししなければならない。

2025/10/3(金)「米国特殊部隊の北朝鮮浸透」
米メディアが、米国特殊部隊のネイビーシールが北朝鮮に侵入し金正恩を除去する特殊作戦を展開していたと報道した。その過程で北朝鮮の民間人が射殺されたにも関わらず、北朝鮮は米国批判などの一切の反応を見せていない。これに対する初めての対応として9月22日の最高人民会議で、金正恩が肉声で「米国が核を問題にしなければトランプと会うことも可能だ」と発言した。恐怖で委縮し、卑屈な態度だった。しかし、トランプが核問題を除外して金正恩と会う理由などあるだろうか。以前はトランプがあまりに人気がなかったため、金正恩との面会を利用しただけだ。トランプが金正恩と会う前提は非核化しかないというメッセージは、イラン攻撃を通じて既に伝えている。ハメイニ政権が核開発の完成直前で、トランプはイランとの関係は良好だと言いながら、イスラエルの軍事作戦を承認し、イランの革命守備隊幹部が一晩で削除され、地下の核施設はイスラエルのバカ―バスターで壊滅した。トランプは「悪の枢軸」の一方であるイランにしたのと同じことを、残るもう一方の北朝鮮にも適用しようとしているのだ。現時点で金正恩がこういうことを言い出したのは、中国との関係が見かけよりずっと悪化しているからだ。北朝鮮の核をなくすことは、米国と中国の間での唯一の共通目標なのだ。

2025/10/4(土)「金正恩『プーチンに騙された』派兵撤退を検討…もう限界だ」
金正恩が周囲に「プーチンには騙されたようだ。兵力の引き揚げを考慮しろ」と漏らしていたことが分かった。対ウクライナ戦争初期に朝ロが接近し、北朝鮮による武器支援が始まったが、武器の品質・性能の低さにプーチンが怒って金は出せないといいだした。金正恩がそれを受け入れて武器製造ラインを刷新しようとしたが、中国とのトラブルでこれは不発に終わった。そのため兵力派遣が本格化し、北朝鮮の若い兵士の命と引き換えに金正恩は約1兆3千億ウォンを得たと見られる。しかし急増する戦死者、戦傷者のため国内がざわつき、北朝鮮存立の危機に直面しだしている。北朝鮮の兵力は100万とも120万とも言われるが、そのうち20万人がロシアに派遣されたと見られる。その約半数は工兵部隊で、戦闘に参加しない前提だが、兵不足のため、工兵まで戦闘に参加しつつあると見られている。そんな中、国連総会でトランプ大統領がウクライナを強力に後押ししつつ戦争を早期に終結させると演説した。しかし、プーチンはジェレンスキーを屈服させ、ウクライナに親ロシア政権を立てるまでは戦争を終わらせる気がなく、戦争を長期化させようとしている。既に26万人を失ったロシア軍の兵力補充先は北朝鮮しかない状況であるうえ、米国とヨーロッパから最新鋭武器がウクライナに支援されれば、大量の死傷者が出るに違いない。金正恩がいくら戦死者家族に涙で慰労しても、住民らの怒りは高まるばかりだ。

2025/10/5(日)「金正恩が敵対国である韓国に物々交換を要求?!」
「敵対的二国家論」を主張した金正恩が、韓国の左派政権と姑息な取引をしていたことが分かった。日本のお盆にあたる「秋夕(チュソク)」を前に、金正恩は住民に砂糖を配らなければならないが、在庫が切れてしまった。韓国では糖尿予防のため砂糖の摂取を控えろと言うが、北朝鮮では砂糖が貴重品なので、住民の機嫌を取るために砂糖は必須だ。しかし、それを中国やロシアから買う金がないため、北朝鮮で比較的たくさん作られている酒と物々交換することを韓国の親北業者に秘密裏に要請し、統一部長官の鄭東泳(チョン・ドンヨン)がこれを承認したのだ。北朝鮮への現金取引は国連制裁に違反するが、物々交換なので問題ないというのが韓国政府の言い分だ。「敵国」に物々交換を要求する金正恩も、現金ではないから大丈夫だと言い訳する鄭東泳も、左派共産党の典型的な偽善者に他ならない。

「ピョンヤン24時」ダイジェストについて
姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。
姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。
邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)

