「ピョンヤン24時」ダイジェスト 2025/01/27-02/02

ピョンヤン24時

1月27日(月)「金平日が50年の隠遁生活から解放され野望を遂げる日は来るか?」

金正恩の後継者として最有力視されている人物に、金正日の弟で、金正恩の伯父の金平日(キム・ピョンイル)がいる。仮に金正恩が急死した場合、金正日の息子はまだ幼かったり心身の健康に問題があったり、ジュエは女の子ということで難しいだろうし、玄松月(ヒョン・ソンウォル)が生んだ男の子がいるというものの正妻の子でないため、これも受け入れがたいだろう。これに対し、金平日は現在71歳で、これまで隠遁生活を強いられてきてベールに包まれているが、健康や人格に大きな問題はなく、金日成の息子であるという名分も立ち、改革開放志向で中国からも気に入られているとされるため可能性は高い。しかし、それだけに周りから命を狙われており、最近、私生活への統制がますます強化されたという。若い頃には片っ端から女性に手を出すなど性的志向に問題があったというが、これは金一族共通の性癖である。幼い頃、両親に可愛がられて育ったため、金正恩ほどひねくれていないという。金正恩には金正哲(キム・ジョンチョル)という兄もいるが、彼は音楽にしか興味がないため、後継者争いでは早い段階で除外された。

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1月28日(火)「金正恩は危篤?…北朝鮮当局が自白した形」

金正恩はやはり病床に伏しているようだ。この25日、ほとんど20日ぶりに金正恩が姿を見せ、ミサイル発射に立ち会ったというが、写真に写る後姿は、背丈、体形からして、また、ミサイル発射を軍人とたった二人で眺める姿はどう見ても不自然であり、ニセの金正恩である可能性が高い。これまで金正恩の動静を伝える報道に、金正恩の顔が映った写真が1枚もない記事はなかった。24~25日に開かれた最高人民会議にも金正恩とその取り巻きが姿を見せておらず、対米関係、対南関係などの重要案件について議論がなされなかったのは、最高意思決定者の健康に問題があるためだろう。

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1月29日(水)「姿を見せない金正恩、状況は深刻か?」

今日は旧暦の正月だ。新しい年も北朝鮮の自由と人権、民主化のために全力を傾けたい。韓国は引き続き困難な時期を迎えているが、多くの国民が立ち上がることで大統領支持率は上がり続けており、この勢いで大統領が復帰すれば新たな時代を迎えるだろうし、そうなれば金正日の対南赤化統一の野望は断たれるに違いない。先週末、金正恩死亡説がマスコミを賑わせたが、これは誤報であり、金正恩は病床にあって、趙甬元(チョ・ヨンウォン)、金与正(キム・ヨジョン)、玄松月(ヒョン・ソンウォル)の3人組が側近政治を行っているものと思われる。金正恩は、昨年12月26日には咸鏡南道の新浦(シンポ)で竣工式で演説し、そのあと隣接地の西湖(ソホ)の休養所に向かい、29日には労働党第8期第11次全員会議を開催、31日には元山(ウォンサン)の別荘に移った際に4月からロシア人を受け入れる予定のカルマ休養地を視察して回り、1月1日には平壌に戻って新年公演を観覧し、3日には朝鮮総連の学生たちに謁見した。そして7日には新型極超音速ミサイル発射を金ジュエと共に室内から見守る様子が報道された。その後、1月25日に巡航ミサイルの発射に立ち会った影武者とみられる後姿の写真が公開されたが、7日の写真と比べても25日の写真は明らかに不自然だ。

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1月30日(木)「中国瀋陽で韓国人の怪しい動き…労働党・対南工作部署が総出で接触?」

現在、韓国は大統領逮捕をはじめ各政府機関の機能がマヒ状態に置かれ、国家安保が危機状態にある。その隙に乗じて韓国社会の各分野でスパイの暗躍が活発化している。最近、中国が韓国人に無ビザ入国を許可したが、なぜか大量の韓国人が瀋陽に集まっている。瀋陽は対韓国スパイ工作の一大拠点であり、北朝鮮側の人間と接触する韓国人スパイが多いものと見られる。保衛部、統一戦線部、文化交流部など北朝鮮の対南工作部署が競争的に拠点を運営しており、北から要員が大量に派遣されているという。尹錫悦政権に入ってから、国家情報院が東南アジアで活動していたスパイや国内のスパイ組織を摘発するなどの攻勢をかけたことにより、対南工作活動がしばらく中断されていたが、現在の韓国内の混乱により国家情報院が弱体化している隙に乗じて対南活動が活発化させているのだ。彼らの目的は尹錫悦政権を倒して民主党政権を打ち立てるだけでなく、そのあと北の思い通りの体制に持っていくことにある。彼らを追及し、証拠を集め、処断することが何よりも重要である。早くこの混乱を収拾させ、安保体制を立て直さなければならない。

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1月31日(金)「捕虜となった北朝鮮兵士に『金正恩は悪いやつだろ?』と尋ねたら…?」

先々週、ウクライナに捕虜となった北朝鮮兵士2人の映像が公開されたが、捕虜はこの2人以外に数十人いると思われる。彼らへの聞き取りから分かることは、北朝鮮兵は、思想的に洗脳されていると言われ、表向きには国に忠誠すると口にするが、内心はそうではない、できることなら韓国に行きたいと思っているが、捕虜交換でロシアに送り返されることを恐れてなかなか投降に踏み切れない状態なのだ。国家情報院の面接官が「金正恩は悪いやつだろ?」と尋ねたところ、少し口ごもった末「プーチンが悪い」と答えたという。金正恩は、昨年の大晦日にロシア派兵した兵士たちに「口頭書簡」を送った。これは金正恩の声の音源を聞かせて兵士自身に書き取せるものだ。内容は、戦地で苦労する諸君に感謝する、早く無事に帰国してほしい、といったものだ。しかし彼らに必要な言葉は、派兵への報酬と死傷した際の補償を約束することだ。兵士たちからすれば、海外で訓練を行うと言われて送り込まれたところが実は戦地だったのだ。金正恩の「口頭書簡」とやらに騙される兵士はもはやいないと思われるが、この放送を聞いている北朝鮮兵がいるならば、強い意志を持って大韓民国を目指して行動を起こしてほしいと願う。

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2月1日(土)「本日付で中国からの入国を無ビザ解放」

北朝鮮は中国人の平壌来訪を無ビザで受け入れることにした。また、従来は金正恩の裁可を受ける必要があった企業活動も、局長クラスで処理せよという指示が下った。ほとんど中国人への全面開放と言ってよい状況だ。中国側では北朝鮮人へのビザ発行を全面中止し、労働者や保衛部、人民軍関係の不法滞在者についても強制送還措置を行っている。さらに、中国による対北朝鮮経済制裁も深刻だ。既に約4億ドル分に上る物品を押収・競売処分してしまった。このため、金正恩は幹部らに対する「プレゼント政治」を諦めざるを得ず、あらゆる経済政策が行き詰ってしまった。1年に20カ所の工場を10年間造り続けるとし、昨年全国に工場を設置したが、米国によれば、偵察衛星にこれらの工場の熱が感知されないという。つまり形ばかりで中身は空っぽなのだ。ロシアに期待をかけて派兵を進めてきたが、トランプ大統領がウクライナ戦を早期に収束させた場合、北朝鮮はすぐに見捨てられるだろう。輸入の80%を中国に頼ってきた北朝鮮としては、結局、中国に屈服するしかないのだ。しかし、いくら中国に媚を売ってみても、中国側も金正恩政権交代の時期が近いことを感知しており、そうは問屋が卸さないだろう。

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2月2日(日)「ロシア派兵兵士の戦死に泣いて抗議する親は逆賊と看做す!」

ロシアに派兵された兵士の戦死を伝え聞いた親が、泣き叫んで抗議したり、悲観のあまり自殺する者まで出ている。既にお伝えしたようにウクライナ戦に1万2千人が派兵され、そのうち5千人以上が戦死していると思われるが、兵士の親たちは、自分の息子が戦地に送られたことも知らされず、死んでも死体が戻ってくるわけでもない。戦死者には朝鮮労働党党員証と烈士証または戦死功労勲章メダルか何かをくれるというが、ロシアから金正恩に支払われる兵士1人に2万ドル、戦死者には追加で3万ドルは1銭も兵士本人や兵士の家族に支払われることはない。その親たちが息子の死を悲しんで泣き叫ぶと、党に対する反抗だと看做して収容所に送ったり山奥に追放するというから、泣くことさえできない。何という非人間的で暴力的な政権か。ロシアでこの放送を聞いている北朝鮮兵士は、是非ウクライナ側に投降し、国連難民高等弁務官を通じて、韓国でもいいし、ヨーロッパでもアメリカでもどこでもいいから、堂々と自分は亡命したいと申し出てほしい。

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「ピョンヤン24時」ダイジェストについて

姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。

평양 24시
평양24시는 김정은 정권의 중심인 평양을 중심으로 북한의 핵심정보들을 취재해 제공하는 TV입니다. 강철환 전 조선일보 기자와 전 언론기관 출신 편집자, 북한학 박사, 북한의 최고위층 엘리트, 핵심 전문가들과 함께 북한을 포함한 동북아시아 문제에 대해 심도있는 분석과 보도를 할 예정입니다...

姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。

邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)

姜哲煥氏関連書籍(Amazon)

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