「ピョンヤン24時」ダイジェスト 2024/10/21~10/27

ピョンヤン24時

10月21日(月)「数百万人が人民軍に志願…目的は祖国防衛ではなく脱北?!」

都市部の大学生を中心に人民軍に志願させるイベントが行われた。北朝鮮の報道によれば140万人の青年が志願入隊したという。過去にも国内外の情勢が不安定になると、何十万人が入隊を志願したとするのがお決まりの行事だった。自発的な志願でないのは明らかだ。すでに人民軍120万人の衣食の供給さえ十分ではないのに、さらに100万人を超える軍をどう維持していくのか。コロナ禍を経て状況は「苦難の行軍」の時期より悪化している今、なぜ大量の青年を人民軍に入隊させるのか。それはMZ世代の青年たちを統制し、反体制勢力に成長するのを防ぐためだ。また、外国への労働者派遣にも限界があるため、今後は兵士を海外に派遣することで政府がより大きな収入を得ることができる。最近のドローン事件が韓国によって起こされたと宣伝しているが、これを口実に兵力強化の必要性を強調し、結局は無報酬の兵士を弾除けとして利用し、国が収益を得るという目論見だ。先日、韓国政府が表明した「韓国の主敵は北朝鮮人民ではなく金正恩1人」という国防方針を速やかに実行する方策を考えてほしい。

[속보] 김정은 정권 초비상 사태...수백만 북한 청년 집단 무장 해제 "인민군대 탄원 조국 보위 아닌 탈북이 목표"
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10月22日(火)「特殊部隊隊員の家族が嗚咽・絶望・憤怒…息子を弾除けにするな!」

ウクライナ戦のためにロシアに派遣される兵士の親たちが、息子を死地に追いやることに対する抗議行動に出ている。北ロ間では6か月前から派兵についての議論があり、当初は工兵部隊の形で進めてきたが、兵力の枯渇に悩むロシアの要請で、ついに北の兵士を兵力として派遣することになった。しかし兵士とその家族にとって、戦場に赴くにしてもそれが祖国防衛のためであるなら納得できるが、他国の戦争に駆り出され弾除けとして捨て駒にされる、しかも派兵の報酬や死亡した場合の補償については一言も説明がない。そのうえ、人民軍総政治局が派遣する兵士の選定を行う際、党幹部や金持ちはあらゆる手段を使って息子の派兵逃れをしているという。結局、権力もお金もない一般庶民の息子たちだけが無報酬の奴隷労働の末、犬死させられるかもしれない。数万人の兵士の家族数万世帯が憤りを募らせており、今後どのような事態に発展するか注視する必要がある。

[속보] 북한 내부 발칵 뒤집혔다 '오열 절망 분노'...특수부대원 부모들 절규 "내 아들 대포밥 못 보내"
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10月23日(水)「ロシア派兵人民軍壊滅の危機を伝える対北朝鮮拡声器放送」

韓国軍の対北拡声器放送で、北朝鮮のウクライナ戦派兵が休戦ラインの北側に伝えられた。前線を守る20万の兵士に伝わった情報は1週間で中国国境地帯まで届くはずだ。同時に、韓国軍の服務報酬や各種手当金、1人5万ドルというロシア兵の高収入、高額死亡補償金などの情報も伝わり始めている。ロシアに派兵される北朝鮮兵士には報酬も死亡補償も何もなく、弾除けとして犬死に終わることに対する怒り、憤りが北朝鮮全土に広まりつつある。

[속보] 수소폭탄급 대북방송 제대로 먹혔다...러시아 파병 인민군 괴멸 위기 소식에 북한 전역 폭풍전야
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10月24日(木)「ウクライナ軍の最新鋭武器で北朝鮮兵全滅の危機」

ウクライナの元国防長官が、ロシア兵の死傷者が1日1300人近いと発表した。ウクライナは最新兵器を使ったハイブリッド戦を展開しているのに対し、ロシアは昔ながらの人海戦術で大量の兵士を前線に送り込んでいるためと見られる。ウクライナ戦に派兵される北朝鮮の兵士は、このようなロシア軍の兵力消耗を補うため最前線に送り込まれることが予想される。しかも、主な訓練場所が山岳地帯である北朝鮮兵士にとって、平原が広がるウクライナ戦の地形に不慣れであること、言葉の問題で部隊間のコミュニケーションがうまくいかない可能性があること、これまでロシア軍と北朝鮮軍の合同訓練が行われたことがないことなど、戦闘に不利な条件が多すぎる。このため、北朝鮮人兵の被害はロシア人兵の被害を大きく上回るのではないか。北朝鮮兵がドンバス、ドネツクなどの最前線に配置されることになれば甚大な被害が出ることは間違いない。韓国政府はウクライナ政府と協力して、素早く北朝鮮兵士の投降を促す心理戦を実施すべきである。

[속보] 공포 절망 좌절 북한군 내부 혼비백산...우크라 북한군 전멸 시킬악마의 무기 전격 배치
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※この直後、ウクライナが北朝鮮兵士に対し、朝鮮語で「捕虜には個室と1日3度の食事が準備されている」と投降を促す内容の動画を、23日からSNSで発信し始めたというニュースが韓国KBS, SBSなどで伝えられた。

10月25日(金)「もう以前の北朝鮮ではない…山奥に追放された派兵兵士の家族は!」

ウクライナ戦に派兵される北朝鮮兵士は家族に出征を知らせる手紙さえ送ることができない状況だが、兵士がブローカーを通じて連絡した家族たちが不満を募らせている。北朝鮮政府はその家族たちを山奥の収容所に送り込んでしまった。政治犯収容所にまでは送っていないようだが、仮に兵士が戦死したことを知らされれば家族は政府に抗議するだろうし、そうなれば政治犯収容所送りになるだろう。また、家族が山間奥地に送られたことを知れば、戦場に送られた兵士たちはどのように感じ、どのような行動に出るだろうか。

[긴급속보] 산간 오지 추방 파병 인민군 가족들 대형사고...북한 전역 폭풍전야...예전 북한주민들 아니다
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10月26日(土)「逃亡図る北朝鮮兵士を殺戮する射殺部隊をロシアに派遣…」

山間地帯で訓練を受けてきた北朝鮮の特殊部隊の兵士らは、ウクライナ戦戦線の平原での戦闘に慣れていない。そのうえドローンなどを使った最新兵器に対応する訓練も受けていないはずの北の兵士らが、この状況に恐怖を感じたり当惑して逃亡する可能性が高い。北朝鮮はこのことを予想して、逃亡兵をその場で射殺するため、人民軍保衛部が多数投入された射殺部隊をロシアに派遣した。このままではウクライナ軍に殺されるか、さもなければ北朝鮮の保衛部に射殺されるという、とんでもない事態が起きかねない。心理戦を通じていち早く北朝鮮兵を投降させ、韓国政府が彼らを保護する必要がある。

[속보] 파병 북한군끼리 살육 전쟁 개시됐다...평양서 어마무시 사살부대 러시아 현지 급파
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10月27日(日)「金正恩、最悪の発言で収拾不可」

人民軍総政治局から「党と首領のために死ぬことを光栄と考えよ」という金正恩の秘密指示文が下された。派兵準備をする兵士らに対し、この指示文が非公開で示され学習会が行われたという。過去であれば何となく受け入れていたかもしれないが、現在の兵士たちは党と首領から何もしてもらっていないし、10年間の軍服務が終われば山奥の炭鉱や鉱山や農場に送り込んで人生を台無しにしてしまうに決まっている。ましてや遠い戦地に送り込まれて犬死を強いられる兵士たちが受け入れられるはずもない。今さら金正恩とその取り巻きはそんな指示を出せば兵士がこれに従うと思っているのか、それとも、そうせざるを得ないほど追い詰められているのだろうか。

[속보] 김정은 최악 발언 대형사고 수습불가...북한 내부 대재앙 드디어 전쟁터졌다
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「ピョンヤン24時」ダイジェストについて

姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。

평양 24시
평양24시는 김정은 정권의 중심인 평양을 중심으로 북한의 핵심정보들을 취재해 제공하는 TV입니다. 강철환 전 조선일보 기자와 전 언론기관 출신 편집자, 북한학 박사, 북한의 최고위층 엘리트, 핵심 전문가들과 함께 북한을 포함한 동북아시아 문제에 대해 심도있는 분석과 보도를 할 예정입니다...

姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。

邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)

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