「ピョンヤン24時」ダイジェスト 2024/09/30~10/06

ピョンヤン24時

9月30日(月)「金与正が即処刑に値する大罪犯す」

金正恩のロシア訪問中、妹の金与正(キム・ヨジョン)が期間中の日程が書かれたプレートを首からかけた姿が写真に捉えられた。極秘事項である指導者の動線を無警戒にも公開した格好だ。他の幹部であれば即刻処刑に値する大罪だ。金与正は他にもロシア滞在中の金正恩の非公開写真や、高級ブランドバックの写真をアップするなど、北朝鮮のごく限られたグループにだけ許されるSNSを勝手気ままに利用している。

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10月1日(火)「金正恩と一緒にいる金正恩の影武者発見!」

先日、金正恩が特殊部隊訓練を視察した際の写真を分析したところ、金正恩と同じ服装、同じような体格の人物が写っているのを発見した。軍人、民間人とも金恩正と同じ格好をすることはあり得ない。米国が金正恩をピンポイント攻撃で狙っていると囁かれていることへの対策と見られるが、昨今のイスラエルのヒズボラ攻撃や米国のステルス機、韓国の弾道ミサイル玄武(ヒョンム)やF35を見れば、影武者を連れて歩く程度のことで金正恩の身を守ることができないのは明らかだが。

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10月2日(水)「南北休戦ラインでお祭騒ぎ…夜空に巨大ドローンショー!北兵士は呆然」

9月28日、臨津閣(イムジンガク)に数万人が集結し「コリアンドリーム統一実践1000万キャンペーン」が行われた。昼間は「第二のベルリンの壁」を願うスピーチや歌・踊りが披露され、夜はライトをつけた数千台のドローンによるドローンショーが行われ、祝砲が上がり大歓声が沸き起こった。これらのパフォーマンスは休戦ラインの向こうにいる数万人の兵士・住民の気持ちを揺さぶったに違いない。

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10月3日(木)「寧波の北朝鮮食堂従業員の集団脱北が羨ましい」

現在、中国には10万人以上の北朝鮮人労働者がいる。彼らの間で、去年までは、韓国に逃げる話を切り出すと、そんな大それたことを言うな、と諫める雰囲気であり、韓国人を見かけると敵愾心を露わにしていたが、最近は、北朝鮮人の間で韓国に逃げる話を普通に交わしており、相談を受けた韓国と関係のある中国人も困ってしまうほどだという。特に数千人に上る北朝鮮食堂の若い女性従業員らは長期間本国に帰れずにおり、給料ももらっていない。数年前に中国寧波の北朝鮮食堂から12人が集団亡命した例があり、当時は批判や疑惑があったが、今となっては彼女たちをみなが羨ましがっているという。

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10月4日(金)「平壌護衛司令部が前線部隊に」

人民軍連合部隊の交差訓練、つまり北部にいる後方部隊が「千里行軍(千里は約400km)」で休戦ラインに向かって南下し、休戦ラインを守備する最前線軍団がこれを阻止しながら北上するという交差訓練が昔は行われていたが、いつのころからか中断されていた。中断の理由は、部隊の大移動の中で反乱がおこる可能性があることと、戦車を動かすための燃料が不足するためだ。この訓練が2019年に形を変えて再開された。最前線4軍団が首都平壌に迫り、これを護衛司令部を含む首都防衛隊が守るというものだ。これまで初回のみ首都防衛隊が勝利したものの、その後は最前線部隊に押される形となっている。どう見ても待遇も装備も優れている首都防衛隊が、「栄養失調部隊」に押されるとはどういうことか。首都防衛隊の情けなさが露わになったと同時に、地方の部隊が平壌に迫る可能性を否定できなくなった。韓国の最新鋭の陸海空軍部隊の前では、なすすべもないのも明らかだ。

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10月5日(土)「北朝鮮の金塊、底をつく…いよいよ政権崩壊か」

かつては金正恩の資金が枯渇しかかると中国に金塊が出回ったものだが、昨今はそれさえも見られない。資金もなく金塊も底を突いたということだ。北朝鮮が資金を稼ぐ範疇は、①計画経済が15~20%、②軍需経済が35%、③宮殿(いわゆる39号室)経済が25%~30%を占めており、残り20%ほどが「チャンマダン」と呼ばれる市場での経済活動だと言われる。39号室は、韓国の左派政権が開城(ケソン)工業団地などの経済交流で潤沢な資金を提供したり、ハッキングや麻薬密売などで、一時莫大な資金を得ていた。当時は遊園地やスキー場などの娯楽施設や高層住宅を次々と建設していたが、現在は高層住宅を建てても内装を輸入するための資金がないという状況だ。ロシアに武器を売ることで外貨を稼ぐと言っているが、実際は現金の代わりに食糧などの物資で支払われている。

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「ピョンヤン24時」ダイジェストについて

姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。

평양 24시
평양24시는 김정은 정권의 중심인 평양을 중심으로 북한의 핵심정보들을 취재해 제공하는 TV입니다. 강철환 전 조선일보 기자와 전 언론기관 출신 편집자, 북한학 박사, 북한의 최고위층 엘리트, 핵심 전문가들과 함께 북한을 포함한 동북아시아 문제에 대해 심도있는 분석과 보도를 할 예정입니다...

姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。

邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)

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