「ピョンヤン24時」ダイジェスト 2025/06/16-06/22

ピョンヤン24時

2025/6/16(月)「中国当局が北朝鮮の保衛部偵察総局を逮捕して本国に強制送還!」

中国当局が丹東に北朝鮮人送還事務所を設置した。脱北者を北朝鮮に送還するのではなく、コロナ禍前に中国の正式なビザを発給されて派遣されたが帰国せずにいた北朝鮮人を、強制的に帰国させるための施設である。現在、中国は北朝鮮人に対するビザ発給および延長を一切認めていない。保衛部や偵察総局などの国家機関の監視要員たちまで、ビザ延長を拒否され、中国公安に逮捕され、強制送還されている。一方、脱北者に対しては保護し、臨時居住証を発行して中国内で働けるようにしている。このため中朝政府間で対立が激化している。米国トランプ大統領は中国習近平との駆け引きに出ているが、北朝鮮をどう扱うかが両大国にとって一つの鍵になるため、この問題は今後様々な影響を及ぼすのではないか。

[특종] '보위부 정찰국 저놈들 수갑 채워'...중국서 사상 최초 북중 전쟁 터졌다
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2025/6/17(火)「北朝鮮の核施設設計図が流出か?エリート科学者も金正恩を裏切る」

北朝鮮のハッカーたちが北の核施設の設計図を奪取し、これを外国の情報機関に売り渡そうとしたが、この種の取引に関する相場に比してあまりに高い数百万ドルという金額を要求したため、取引が成立せず撤退するという事件があった。ハッカーたちの立場からすれば、この種の作業はグループで行うため、それぞれのメンバーが取引の後、身辺の安全を確保するために、それぞれに数十万ドルずつの取り分が必要となる。しかし情報機関の立場からすると、設計図を見れば北朝鮮の核開発の状況を正確に把握できるため、費用を負担してもこれを手に入れたいところだが、要求する金額が高すぎたのだ。今回はこうして情報流出が起こらなかったが、このような極秘情報にアクセスできるエリート集団が国益に反して情報を外国に売り渡そうとする事件が起きたこと自体、北朝鮮の体制のほころびを示唆するものと言える。

[속보] 김정은 뒤통수 친 고위 핵과학자...북한 핵 설계도 최초 유출
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2025/6/18(水)「金正恩は高度肥満、金与正は激やせ虚弱、兄弟共に天罰か?」

金正恩は20日ぶりに姿を現したが、妹の金与正(キム・ヨジョン)は1か月間姿を見せていない。先日、韓国から北朝鮮にドローンを飛ばした問題で、北朝鮮はこれを国際機関に提訴したが、対韓国関係を統括する金与正がこの件で表に出てこなかった。金正恩は高度肥満で死期が近いとされるが、平壌に流れる情報によれば、金与正の方が健康問題で、より危険な状態にあるのではないかと言われている。2019年にも金正日(キム・ジョンイル)のお気に入りだった咸鏡南道の西湖(ソホ)別荘で1か月ほど休養したことがあったが、その際は甲状腺の病気だとされた。その1か月後にはハノイ会談に同行し、金正恩のそばで灰皿をもって控える姿が映像に捕らえられたが、その後また1か月間姿を現さなかった。肥満体系の家族が多い中、唯一やせぎすの金与正は、2018年の平昌オリンピックで訪韓した際に比較的健康な姿を見せたものの、その後は病的に痩せた姿が再三目撃されている。甲状腺か白血球の病気かと言われる中、麻薬に手を出したという噂もあり、今後の動向が注目される。

[특종] 김여정 치명적 질병 악화
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2025/6/19(木)「北朝鮮の金塊、売却途上で刃傷沙汰の末、持ち逃げされる」

現金の不足に悩む北朝鮮では、手持ちの金塊を売却して凌いでいる。金正恩の資金管理部署である39号室や財政経理部、中央党秘書などが、それぞれ割り当てられた金塊を中国の密輸業者に売却している。そんな中、昨年12月24日、約150万ドル相当の金塊を載せた船から、中朝間の公海上で中国の船に積み替え、これを中国・丹東の業者に引き渡すべきところ、この中国船に乗ったヤクザ者たちが、丹東の業者を片っ端から切りつけ、7人を死亡させ、3, 4人を負傷させて金塊を持ち逃げしてしまった。北朝鮮側から中国政府に捜査を依頼したが、そもそも北朝鮮の金塊の輸入は違法であるため、事件解決の見込みはないものと見られる。(2025/2/18の再放送)

[특종] 북한 중국 공권력 공해상서 대형참사 발생
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2025/6/20(金)「北朝鮮の反体制勢力が自国サイトをサイバー攻撃!金正恩のおもしろ動画も」

インターネット上で北朝鮮政府のサイトがすべて削除される事件が起きた。労働新聞や中央通信、外務省のホームページを見ることができないというレベルではなく、北朝鮮のすべてのサイトが完全に閲覧できなくなった。しかも、主に平壌で携帯電話サービスを行っている高麗リンクを通じて、金正恩兄弟をからかう動画がばらまかれたという。これは外部からのハッキングではなく内部の反乱によるものであり、史上初の事件だ。金正恩の身辺を守る警護部隊は10万人に上るため、物理的に何かを仕掛けようとしても目的達成は容易ではない。また、以前は反政府活動をするとしてもビラをまいたり落書きをするのがせいぜいだったが、今やインターネットを利用した新たな闘いを実行し、一瞬にして広範囲に変化を起こしうる段階に入ったのだ。金正恩も躍起になって犯人を上げろと指示し、国家保衛省、社会安全省、人民軍保衛局まで総動員したが、サイバー攻撃の犯人を捕まえるのは容易ではないだろう。

[속보] 북한 드디어 반란 불 지폈다...최초 사건에 당국 실종 사태
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2025/6/21(土)「進水式に失敗した駆逐艦が頭痛の種…結局5億ドルは海の藻屑に」

金正恩が海軍の現代化を目指してロシアから駆逐艦を導入し、清津で華麗に進水式を行おうとしたが、見事に失敗して大恥をかいた。5億ドルもの大金を投じた駆逐艦を、なんとか引き揚げ、修理して使おうと、ロシアに協力を求め、状況診断のために技術団が来朝した。その結果、費用が高額になるため、費用を負担して引き揚げるか、新たに建造するかしかないとの結論だった。2018年にノルウェーで類似の事故があったが、その船も引き揚げに建造費の3倍の費用が掛かるということで廃棄処理されたことがあった。北朝鮮側はロシアで作った船だから何とかしろと要求するが、事故の責任は全面的に北朝鮮側にあり、ロシアには何の責任もない。大金を海に捨て、人民の前で大恥をかいた金正恩はカッカしているが、自業自得としか言いようがない。

[특종] 침몰 구축함 악재 터졌다...북러 관계 최악 '러시아* 들' 믿지 말라'
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2025/6/22(日)「北朝鮮の海軍は事故で死に、責任を問われて死ぬ…金正恩はCIAのスパイか?」

清津(チョンジン)での駆逐艦横倒し事故が世界的に注目されたが、その前に東海(トンヘ:日本海)艦隊の護衛艦が沈没し数十人が死亡する事故が起きていた。東海地区艦隊は事故を隠蔽しようとしていた矢先、清津での事故が起きたことで隠蔽しきれず、その責任を問われた司令官、政治部委員、作戦参謀長など10人の幹部が、姜健(カンゴン)軍官学校において高射砲で処刑された。金正恩政権になってから、海軍に関わる大型事故が5件起きている。最初は2013年11月に新型駆逐艦3隻を導入したが、訓練を視察していた金正恩の目の前で、折からの強風の中を無理な訓練をしていて3隻とも沈没し、死者は数百人に上った。この事故は一般にも知られ、金正恩が海軍墓地を訪れて殉死者を慰めたことは報道もされた。2018年には、北朝鮮の護衛艦が機関部の故障で立ち往生し、けん引されて清津港に向かう途中で疾走し、乗員数十名も死亡した。2022年には護衛艦に装着していた魚雷が抜け落ちてしまい、その責任を取って海軍司令官だった金ミョンシクが解任された。そして今回の護衛艦の沈没と駆逐艦の進水式の失敗だ。これらの事件は事故のため亡くなった人も多いが、責任を取らされて処刑されたり刑罰を受けたりと、多くの海軍関係者が犠牲となった。戦時ではなく平時に多くの人が犠牲となる様子を見て、人々は「金正恩はアメリカCIAのスパイだ」と揶揄している。

[속보] 북한 해군 수백명 수장 즉사...동해함대장 정치위원 등 수십명 처형
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「ピョンヤン24時」ダイジェストについて

姜哲煥氏のYouTubeチャンネルにおいて、日々韓国語で語られている最新のトピックスを日本語に要約して紹介する。

평양 24시
평양24시는 김정은 정권의 중심인 평양을 중심으로 북한의 핵심정보들을 취재해 제공하는 TV입니다. 강철환 전 조선일보 기자와 전 언론기관 출신 편집자, 북한학 박사, 북한의 최고위층 엘리트, 핵심 전문가들과 함께 북한을 포함한 동북아시아 문제에 대해 심도있는 분석과 보도를 할 예정입니다...

姜哲煥氏は、京都に暮らしていた祖父母と父が帰国事業で1963年に北朝鮮に渡り、1968年に平壌で生まれた。9歳の時から10年間、家族とともに悪名高い「耀徳(ヨドク)強制収容所」に収容されたが、奇跡的に釈放され、脱北後1992年に韓国に亡命。10年間の朝鮮日報記者を経て、現在はNGO団体「北朝鮮戦略センター」の代表。韓国、北朝鮮はじめ国内外に様々なレベルの情報源を持ち、信頼度の高い情報をいち早く発信している。「守る会」結成間もない時期に日本に招待し、各地で講演を行っていただくなど、「守る会」との縁が深い。

邦訳著書
『平壌の水槽 北朝鮮地獄の強制収容所』(淵弘訳、ポプラ社)
『北朝鮮脱出』(安赫との共著)上・下(池田菊敏訳、文藝春秋 のち文春文庫)
『さらば、収容所国家北朝鮮』(ザ・マサダ)

姜哲煥氏関連書籍(Amazon)

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