朝鮮学校無償化手続き再開の撤回を求める要請文

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内閣総理大臣
野田佳彦 先生

朝鮮学校無償化手続き再開の撤回を求める要請文

大震災に始まる国難の中、新総理大臣として重要な諸問題に取り組まれるお姿に敬意を表します。

さて、私たちは1994年に結成された市民団体、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会です。1959年に始まった北朝鮮帰国事業にて北朝鮮に渡っていった帰国者、日本人妻の人権問題をはじめとして、政治犯収容所をはじめとするさまざまな北朝鮮人権問題の改善を求めてきました。

報道によりますと、菅前首相は8月29日、高木文科相に、朝鮮学校授業料無償化手続きの再開を求めたとのことです。その理由として、北朝鮮が米韓との対話姿勢を見せ始めたことや、砲撃事件などの軍事挑発を行っていないことをあげています。しかし、私たちはこの無償化手続き再会を、北朝鮮の人権問題や拉致問題、何よりも現在の朝鮮学校の教育内容を無視したものとして強く反対し、新首相に撤回を要請します。

まず、北朝鮮は天安艦爆破をいまだ認めておらず、また延坪島砲撃に対しても謝罪をしておりません。何よりも、日本人拉致事件について、いまだ誠意ある回答を行っておりません。このような北朝鮮の姿勢を対話姿勢を見せテロを停止したと見るのは明らかに誤りです。そして、今無償化手続きが行われようとしている朝鮮学校の歴史教科書は、このような北朝鮮の政権を支持するばかりか、金日成、金正日の世襲独裁政権を礼賛しているのです。

歴史観は多様であるべきですし、私たちは朝鮮民族への差別や排外主義には反対します。しかし、この教科書に書かれているのは、朝鮮戦争は米韓が始めた、北朝鮮帰国事業は金日成の人道的な事業であり帰国者は幸福に暮らしている、大韓航空機事件は韓国のでっち上げである、日本政府は拉致事件を利用して差別主義をあおっているなど、「歴史観の違い」ではなく、明確に虚偽の記述がなされているのです。

なによりも、親子二代に及ぶ独裁体制を敷き、帰国者や日本人妻をスパイ容疑などで政治犯収容所に送り込み、300万人の国民が餓死しても核開発や軍拡を優先する悪しき政権を、理想の指導者として礼賛する教科書を使う学校に無償化を行うことは、ヒトラーを礼賛する教科書を使う学校に国税を投入することと同様であり、自由と人権、民主主義を基本理念とする日本の教育基本法の理念とも相容れません。また朝鮮学校当局が、上記した北朝鮮の人権問題について、その改善のために何らかの努力をしているのかどうかも、私たちの関心事です。朝鮮学校が日本の差別を批判するのならば、同胞である北朝鮮民衆や帰国者の人権問題にも目を向けなければならないはずです。

私たちは新首相に、直ちに以下の3点を要請いたします。

1、朝鮮学校無償化手続き再開を直ちに撤回してください
2、朝鮮学校で使われている教科書の提出を学校に求め、その内容を精査し、日本国の教育理念にふさわしく、無償化に値するものであるかを国会など公開の立場で審議してください
3、朝鮮学校ならびに朝鮮総連に対し、教科書での北朝鮮独裁政権礼賛を改めるまでは、無償化はありえないことを通告してください

2011年8月31日

北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
代表 三浦小太郎
連絡先:E-mail:miurakotarou@hotmail.com
ホームページ:http://hrnk.trycomp.net/

(旧サイトより転載:http://hrnk.trycomp.net/statement.php?eid=00021)

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