胡錦濤中国国家主席来日に対する声明文

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中国政府はオリンピック成功のためにも、チベットを初めとする全ての人権問題を改善し、中国国内の脱北者(北朝鮮難民)の逮捕・強制送還を停止せよ!

 今回、胡錦濤中国国家主席が来日いたします。私たちは、現在行われているチベットでの容赦のない弾圧、新彊ウイグル自治区での民族浄化政策、内モンゴルでのモンゴルの自治権の抑圧、中国国内の人権弁護士や民主活動家の逮捕、拘留、また、強制送還によって起きている北朝鮮難民の生命の危機など、見過ごしに出来ない人権侵害問題に抗議し、北京オリンピックの成功のためにも、ただちにこれらの人権問題を改善することを中国政府に求めます。
北朝鮮難民が生きる自由、食糧を得る自由をもとめ中国に逃れても、逮捕、強制送還されれば、強制収容所、教化所、労働鍛錬隊に送られ、酷い拷問や強制労働の運命が待ち受けています。中には公開銃殺刑に処せられた人もいます。
北朝鮮女性と中国国籍の男性の間に子どもができても、母親を不法入国者として送り返すために、6-7万人に及ぶ孤児が生み出されていると推定されています。
しかも、この難民達の中には、私達日本国と関わりのある帰国者、日本人妻、その家族達も多数含まれているのです。また、脱出した日本人拉致被害者が北朝鮮に連れ戻される可能性もあります。この人権弾圧は日本国と決して無縁のことではありません。
脱北者(北朝鮮難民)が送り返されれば、生命の危険や社会的な抑圧、迫害が及ぶのが明らかであるにもかかわらず、中国政府が強制送還をやめないのは、人道と、人権に反するだけでなく国際条約である難民条約の違反です。しかも、中国はこの条約の批准国なのです。
さらに、中国政府が事実上支援している北朝鮮政府は、日本国民を含む様々な外国国民を拉致するという国家テロを行い、その全貌はいまだに明らかになっていません。また、政治犯強制収容所に象徴される北朝鮮政府の人権弾圧に対しても、中国政府は国連人権委員会での北朝鮮人権非難決議に反対し、事実上抑圧体制を承認する姿勢を取っております。
私達は胡錦濤主席の来日に際し、以下の点を強く要請いたします。

1、中国政府はチベット、東トルキスタン(新疆ウイグル)、内モンゴルなどの全ての民族自決権を承認し、信仰、言論、表現、結社の自由を承認せよ。
2、中国政府は不当逮捕している人権運動家、民主運動家を釈放し、彼等の言論の自由を保障せよ。
3、中国政府は脱北者(北朝鮮難民)の不当逮捕を直ちに停止し、彼等を難民条約の精神に則って保護し、希望する第3国への移住を認めよ。
4、日本政府は、中国政府の人権弾圧や脱北者強制送還に対し明確に抗議し、北京オリンピック成功のためにも直ちに人権改善が必要である事、また、人権改善が為されない限り、対中国への政府並びにアジア開発銀行からの経済支援、経済交流を見直さざるを得ない事を、来日する胡錦濤主席に明確に提起してください。

2008年5月3日

特定失踪者問題調査会 代表 荒木和博
http://www.chosa-kai.jp/
北朝鮮難民救援基金 事務局長 加藤博
(http://www.asahi-net.or.jp/%7efe6h-ktu/)
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会 代表 三浦小太郎
(http://homepage1.nifty.com/northkorea/)

救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク(RENK)
 代表 李英和 (http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/)

(旧サイトより転載:http://hrnk.trycomp.net/statement.php?eid=00002)

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